梲・うだつ・瓦
「うだつ」とは屋根の両端を一段高くして火災の類焼を防ぐために土造りの防火壁のこと、これは大変高価なもの。
裕福な家しか「うだつ」を造ることができなかったため、庶民の願望から
「うだつを上げる・うだつが上がらない」
の言葉もできた。
すなわち「うだつが上がる」ということは富の象徴であり、脇町に残る
「うだつの町並み」は当時の繁栄を物語っている。
各家々のうだつには家紋や細工が施され、その豪華さが商人の権威を表している。
それは見事な芸術品といってもいいほどの手の掛け様。
東北にはうだつが見られない
これは、鰊御殿と言われる
岩手県小友の瓦屋根
宮城県 亘理の豪邸 山形 羽黒山
しかし、うだつはのっかていない 珍しい、茅葺きと瓦の組み合わせ
2007年11月01日(木曜日)付
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「うだつが上がらない」のうだつは、一般に、民家の屋根の上に張り出させた瓦つきの壁をさすという。
甲斐性(かいしょう)を誇る飾りであり、火事のときに隣からの「もらい火」を防ぐ装置でもあった。
横走って迫る炎を、実際によく食い止めたらしい
▼今なら、延焼を防ぐ頼みの綱は、うだつではなく耐火材だろう。たいていの人にとって、マイホームは人生で一番高価な買い物だ。
少しでも地震や火災に強い家がほしい。そんな望みをあざ笑うかのように、今度は耐火材の偽装が明るみに出た
▼建材大手「ニチアス」の不正は悪質だ。耐火材の性能試験のとき、建材を水に漬けるなどの細工をした。
そうして燃えにくくして、性能が劣っているのをごまかして合格していた。これを使ったために国の耐火性能基準を満たせない
住宅が、全国で約4万棟にのぼっている
▼昨年秋には社長も不正を知った。ところが頬被(ほおかむ)りを決め込んで、出荷を続けた。
「人と環境を大切にし『断つ・保つ』技術で社会に貢献しています」とホームページにあるが、むなしい空念仏である
▼「木と紙」の家に住む日本人は、火事を恐れてきた。たとえば江戸市中では、強風の日は銭湯も営業をやめたという。
〈火の元は夏とて油断をせぬがよし燃え立つ蚊遣(かやり)わけて用心〉。
錦絵つきの標語を家々に張っては、細心を尽くしていた。うだつの知恵も、その一つだろう
▼安心を売り物にしつつ、裏でぺろりと舌を出して、生命と財産を軽んじる。そんな企業のうだつが上がることは、金輪際あるまい。
奈良 今井町 メイドいん日本はねずみ色の瓦
韓国や中国はこの様な色 今井町
今井町の 塀 瓦の芸術的な組み合わせ
いずれも今井町〒634-0812 橿原市今井町3−8−8 一般民家 秀吉から逃れて、今井宗久の長男
今井宗薫の招きで奈良のこの地に堺の豪商人が街ごと引っ越ししてくる。
かつて「大和の金は今井に七分」・「今井しんど屋は大金もちや 金の虫干し玄関までも」と言われるほど
安土桃山時代・江戸時代の人物。豊臣秀吉に茶頭として仕える。
1598(慶長3)年の秀吉の没後は徳川家康に接近、家康の子忠輝と伊達政宗の女五郎八姫との婚約を仲介した。
戦国時代石山本願寺の家衆である今井兵部が築いた宗派の道場・称念寺を中心とした城塞都市であった。
瓦と弁柄の格子戸 漆の漆喰 京都 一力茶屋
沖縄 赤瓦 台風から守るため 奈良橿原市 友人 米田家
白の石膏で瓦を固定 塀 と 門 ここは黒壁
瓦のTシャツ 瓦せんべい