桜 さくら     

 

 

 

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別コーナー かんざしさくら

 

 

和我勢故我布流伎可吉都能佐久良婆奈伊麻太敷布賣利比等目見爾許禰

わがせこがふるきかきつのさくら花いまだふふめりひと目見にこね

                                     大伴家持

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

本州一番の早咲き桜  河津桜カワヅ

伊豆急河津駅河津町田中の飯田勝美氏(故人)が昭和30年頃の2月のある日に河津川沿いの

冬枯れの雑草の中で芽吹いている桜の苗を見つけて、現在地に植えたものです。

昭和41年から開花が見られ1月下旬頃から1ヶ月にわたり咲き続ける。

緋寒桜と大島桜の交配種、早咲き種

 

 

サクラと新緑
 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


このようさ、素朴な景色

残雪の中にひっそり一本の山桜が一番好きです。

 

見渡せば春日の野辺に霞み立ち咲きにほへるは櫻花かも
(万葉集巻十 1872 作者未詳)

春日の山裾に立つ霞。その奥に匂いやかに色の映えるのはあれは櫻の花なのか。

奈良の都の貴族官人たちは多く舶来の白梅の花にあこがれましたが、この歌は、

古来の花が霞の底に櫻色に映えるのをほめ、かつ、その和語「にほふ」にあてては

知的に舶来の「艶」の字をえらびました。歌自身は平淡を出ませんが、

名画の残欠のように天平の春を偲ぶべきでしょうか。

「古今集」の歌、「見渡せば柳さくらをこきまぜて都ぞ春の錦なりける」、

これは、花ざかりに平安の京を見やって織りなしました。

 

いにしへの奈良の都の八重桜けふ九重に匂ひぬるかな        伊勢大輔

 

 高砂の尾の上の桜咲きにけり外山のかすみ立たずもあらなむ     前中納言匡房

 

 花さそふ嵐の庭の雪ならでふりゆくものはわが身なりけり      入道前太政大臣

 

 花の色は移りにけりないたづらにわが身世にふるながめせしまに   小野小町

 

 ひさかたの光のどけき春の日にしづ心なく花の散るらむ       紀友則

 

 もろともにあはれと思へ山桜花よりほかに知る人もなし       前大僧正行尊

 

 

 

 

 

 

 


                                        

        雪の中の櫻 ゆきどけのみずがうまい

涌谷サクラ
桜
 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


             温室の中のサクランボ山形

 

大自然の残雪の中の山桜 このような櫻が一番好きだ

桜up
 


  

 

 

 

 

 

 

 

 

       伊達綱村 廟 山門 大年寺 仙台太白区門前町                        伊豆において

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


しだれ桜別名・柳桜

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


                                  山桜と 鯉のぼり いずれも高畠

(山形県でワインやフルーツが特産・又JR高畠駅構内に温泉があるので有名)にて。06.5.5

 

 

 

東京の調布市に仙川(せんがわ)という私鉄駅があって、2本の古い桜が枝を伸ばしている。

10年前に駅前整備で切られかかったが、住民の熱意で生き残った。先週久しぶりに訪ねると、春冷えの中に花を咲かせていた

▼伐採には約1万4千人の反対署名が寄せられた。住民と市の討論会の様子を、当時の小欄が書いている。

最後に市長が決断した。マイクを握り、

「老木だから10年ともたないかも知れないが、枯れていくのを見届けるのも、また人生です」。

そう言う市長も目を潤ませていた

▼幸せな桜もあれば、幸薄い桜もある。国体の会場整備のために切られて、あわれな切り株をさらす桜の話が、先日の小紙岐阜県版にあった。

不運な桜は、ほかにも全国に数多(あまた)あることだろう

▼花の盛りは愛(め)でてやまないのに邪魔になれば切ってしまう。京都の桜守で知られる佐野藤右衛門(とうえもん)さんが前に言っていた。

「どうしても切るというなら満開のとき切ったらええ。満開のときに切る度胸があるか、と聞いてみたい」。

きびしい口調が記憶に残っている

▼大正の末、岡本かの子は「桜」と題する139首を一挙に発表して評判になった。

冒頭にこの一首を置いた

〈桜ばないのち一ぱいに咲くからに生命(いのち)をかけてわが眺めたり〉。

藤右衛門さんの言葉と遠いところで響きあう

▼冒頭の仙川は、かつてわが最寄りの駅だった。生き残ったのを機に夜桜コンサートが始まり、

この春で10回を迎えた。満開の下で毎年写真を撮る一家もいる。幸せな木は人も幸せにするようだ。何も桜に限ったことではない。

 

2010410日(土)付

 

 

朝日新聞 天声人語

 

 

 

 

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