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★ 「天使の贈り物」
ローズと言ってもバラではない。
クリスマス頃に咲く種類があるので、
そう呼ばれているが、むしろ春咲きが多い
花びらのように大きいのは、萼片(がくへん)。
花弁は、中心にある黄色の
小さな部分。
萼片は長く姿をとどめ、緑色に変わる。
冬枯れの大地に「雪起こし」の和名のとおり雪を持ち上げて咲きます
春に先駆けて咲くパステル調の中間色の花、クリスマスローズ
・なぜか花は下を向く。
[園芸のヒント]
朝日新聞
クリスマスローズ 日陰に咲くかれんな花
市農業園芸センターで火炎木などの下草として植えているクリスマスローズは常緑の多年草で、
寒さや日陰にはとても強く、花の少ない冬から初春にかけて咲く貴重な花だ。
印象深い名前と清楚(せいそ)でかれんな雰囲気から、人気急上昇だ。
名前の由来はヘレボレス属の仲間、ヘレボレス・ニゲルの英国名なそうだ。ヨーロッパでは、
クリスマスの頃に純白の花が咲くので、この名が付いたともいわれている。日本では通常
1月上旬から咲き始め、3月上旬まで花が楽しめる。
一般的にクリスマスローズは、花弁のように見えるのが萼(がく)で、本当の花弁はおしべの
元に小さく集まり咲いている。これはおしべと一緒に早く散るが、萼は1カ月以上楽しめる。
種子で繁殖する実生系園芸品種はまだないとされており、赤、ピンク、白、緑系などに色別されている。
育て方は難しくないが、暑い日差しと乾燥は禁物だ。鉢植えは木漏れ日程度の薄日陰で育てる。花壇もそのような場所に作る。
夏は水やりを控え、乾燥気味にする。秋から春までは、逆に土の表面を乾燥させないことだ。
増やし方は種子からと株分けの二つがある。自然にこぼれ落ちた種が育ち、苗で増殖することも可能だが、開花までは3年かかる。
(仙台市農業園芸振興協会 鎌田伊郎<ただお>業務課長)
< 花おりおり >
クリスマスローズ・リビダス
文・湯浅浩史 写真・永田芳男
花が葉の変形と看破したのは、ゲーテ。であれば、花びらが緑でも不思議ではない。
クリスマスローズには緑の花の原種がいくつかある。リビダスもその一つ。
ただし、それは萼(がく)の変形で、本物の花弁は退化。中心に短い緑の筒の蜜腺。
雄しべは梅咲きで広がり、花径は3センチ以下。スペイン原産。
(2006年03月13日付朝日新聞朝刊)
ヘレボルス(Helleborus)はキンポウゲ科のクリスマスローズ属に分類される植物の総称。ヘレボラスともいう。
「クリスマスローズ」という呼称はクリスマスのころに開花する
「ヘレボルス・ニゲル」だけを指した呼称であるが、日本の園芸市場では「レンテン・ローズ」と呼ばれる「
ヘレボルス・オリエンタリス」なども「クリスマス・ローズ」の名前で出回る。多くの品種は、クリスマスのころではなく春に開花する。