かたくり (村花) |
雪国では待ちに待った春一番に咲くためかたくり様と呼ぶ |
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かたくりの花は、ユリ科の多年生、古くは堅香子・カタカゴと 呼ぶ。 花が咲く葉は2枚 花なしは 一枚 |
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・樹冠が緑の葉に覆われる前の(3、4月の)わずかな
日光を利用して地下の鱗茎を太らせて花を咲かせ、
花のあと、5月頃に葉も枯れたあとはずっと
次年の3月まで、1年のうちの10ヶ月の間は地中で
球根のまま休眠する(地面からは消える)。
このように、早春、他の花に先がけて花を咲かせ、
逆にまわりの木々や草がすっかり緑になる季節に
なると地上から全く姿を消してしまう
もののふの 八十娘子(やそおとめ)らが
汲みまがふ 寺井の上の かたかごの花
大伴家持
娘達が大勢 入り乱れて水を汲んでいる寺の井戸
そのほとりに咲いているカタクリの花よ
八十(やそ)→多数を意味する。
可憐な花でとても考えられないが、東北では、この葉と花を摘んで、おしたしや、油炒めにして食卓に載る。 山形の八百屋の店頭にて。