福寿草

〔きんぽうげ科〕

新年を祝う花として元日に用いるので,

祝福してこの佳い名をつけたものである.

フクジュソウ属の多年草。
 福寿草は春一番新年を祝う花として

喜ばれる。別名ガンジツソウ(元日草)

北国ではマンサクと呼ぶこともあり、

福を招く縁起の良い花として喜ばれ、

福寿草の名ができた

「福寿(幸福と長寿)」

「朔日草」ついたちそう「歳旦華」さいたんげ

「報春花」ほうしゅんか

 

福寿草の花と南天の実とセットで         

  「難を転じて福となす」という縁起物の   

  飾り付けがされることがある。           

  名前も、めでたい「福寿(幸福と長寿)」の草の意。

 

れっきとしたわが国自生の多年生

花の少ない厳寒、黄金を思わせる黄色い花を咲かせることから、江戸時代初期

から正月飾りに珍重された。またの名を「元日草」

 

このもの、本名(つまび)らかならず。

俗に「ふくつく草」といふ。

この花、立春に至りて開くゆえに元日草とぽいふ。

草の高さ数寸に過ぎず、その葉胡蘿葡(にんじん) (にんじん)に似て、その花は草山吹に似たり。

黄色なり。

山城の北地に多し。

(ひな)には植えても、多く活せず、寒月は北塞がりたる所に糠を覆ふて置き、夏月はまた陰所もよろし。

初春に盛花の時は、ただ盆器に移し置きて席上の賞とす。

 

高橋睦郎 花をひろう  朝日新聞 09/01/24

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


山地に広く分布する多年草。

早春、葉に先立って鮮やかな黄色い花を開く。

有毒だが根っ子は強心薬にもなり、これが幸福と長寿を表す「福寿」の由来。

http://pds.exblog.jp/pds/1/200603/07/46/d0023746_21155159.jpg
 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


実・種

 

フクジュソウ 蕾に水かけないよう注意

20050106日   朝日新聞より

フクジュソウは新年を祝い、福を招く縁起の良い花として喜ばれ、別名「元日草」とも

呼ばれています。ふくよかで、初々しい草姿は新年を寿(ことほ)ぐ気分にさせてくれます。

県内でも自生しています。落葉樹林の下などに生え、早春に枯れ葉や雪間から、

うろこ形をした小さな片に包まれたふっくらした芽をだし、黄金色に光る可愛らしい花を咲かせます。

ニンジンのような葉が出る前に花が咲きます。日が照ると花が開き、曇ると閉じてしまいます。

開花後、葉が開き、種を落として、わずか2〜3カ月で枯れてしまいます。夏は地下部だけが残り休眠します。

秋になると根が活動し、晩秋に花芽ができ、翌春開花する多年草です。種から花を咲かせるまでには、5年はかかります。

野に咲いた花は乱獲などせず、観賞し大事に育てましょう。

園芸種は、鉢植えにするか地植えにします。根がよく伸び、葉も大きくなる山野草ですから、鉢植えならば6号程度の大鉢に

株を植え付けます。鉢底に荒砂を入れ排水を良くし、赤玉土と山砂を混ぜ腐葉土をわずかに加えます。

肥料は油かすなどを根元に埋めます。芽が出て枯れるまでは日なたで育て、地上部が枯れた後は日陰に置きます。

また、やや湿度があると花がよく咲くので、水やりは続けます。蕾(つぼみ)に直接水をかけると腐るので注意します。

植え付けは、株分けする夏の休眠期にします。

庭植えは、西日があたる所を避け、落葉樹の下など夏に葉が茂り日陰になるような場所を選びます。

土に腐葉土を少し混ぜ、盛り土をして排水をよくして植え付けます。

夏には葉が枯れ、草姿がありませんが、株の上をわらなどで覆い乾燥を防ぎ、土中の芽を守ります。

 

このようにして育てると、毎年初春に花を楽しむことができます。正月、梅などと生け合わせると上品な飾り花にもなります。

 

(園芸研究家・鎌田伊郎)

 

 

 

 

inserted by FC2 system