花 入 れ
古銅・青磁砧形(キヌタ) 伊賀・信楽・備前旅枕(姥口)うずくまる 生爪
古銅・竹釣船 穴子もんどり籠 鉈鞘籠(ナタサヤカゴ) 矢筒籠 箸籠 虫籠
山地籠 荒組籠 手付け相生籠 瓢箪籠 唐物籠
香 合
風炉(白だんなどの香木)
・漆香合
唐物・・・・・彫漆類(堆朱・堆黒・ぐり・その他)
和物・・・・・根来・蒔絵・鎌倉彫・その他
木地物・・・古木・竹・桑等
炉(練香)
原材料となる密や梅の木が8世紀頃渡来していて、平安時代には仏前で焚くのとは別に、室内で焚く「空薫物」
(そらだきもの)や、香りだけでなく、それらにまつわる教養や品性を競い、同時に季節感を楽しむ「薫物合」
(たきものあわせ)がありました。
薫物は現在の「練り香」にあたり、沈香、白檀、丁字、甲香などの香木を粉末にし、好みに応じて麝香などを加え
梅肉や蜂蜜で練り固めたものです。それらの処方はそれぞれ工夫され秘密のもとに作られ家代々に伝えられた。
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「薫物合」は、各自が独自の香を持ちよってそれぞれの香りを鑑賞したり、その香りのイメージに合わせた和歌を
詠んだりするもので、よりよい香りの薫物を調製為の研究が盛んになり、すばらしい香りが創造されるように
なる。
この時代の代蕪Iなものに「六種の薫物」(むくさのたきもの)として梅花(ばいか)、荷葉(かよう)、
侍従(じじゅう)、
菊花(きっか)、落葉(らくよう)、黒方(くろぼう)があります。
紫式部が著した「源氏物語」にも「梅枝の巻」をはじめ薫香にまつわる話が数多く登場します。
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・陶磁器
唐物・・・・・交趾(こうち)・染付・青磁その他
和物・・・・・織部・志野・仁清・その他
ベトナム、カンボジア、インドネシア等に生育する沈丁花科の木にバクテリアが作用して樹脂化したもの。
自然条件、樹齢など多くの要因が整わないと生成しません。
樹脂化した分だけ比重が重くなり水に沈むので「沈香」と言われる。
年代を経たものに高級品が多く、特に最良のものを「伽羅」と呼びます。
またこれら沈香類には鎮静効果があると知られています。
六國五味
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沈香の持つ複雑な香りを言葉にして表現することは大変困難なことで、
古来より多くの人が様々な試みを行ってきました。
その代表的なものが現在でも香道で使われている
『六国五味』です。(りっこくごみ)
六国はその木所、つまり産地により香木を6つに分類する方法として
香道の祖のひとり志野宗信の苦心の作で
1570年代から17世紀初に完成したと見られています。
現在の使われ方を見ますと産地というよりは香質を示すと考えられます。
五味は日本語の香りの表現が少ないため味の用語を借り、
『甘、辛、酸、苦、鹹(しおからい)』と分類する
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風炉・炉兼用
・貝類、金属製その他
炭手前の時に炭を入れて最後に香をたきます。
その香を入れるものを香合という。
瓢・鶉(うづら)・柿・栗・雁の絵や形の香合
菊絵巻 置上 堆朱(ついしゅ)・青貝指月布袋(ほてい) 月見舟
月下牧笛(ぼくてき) 三日月など秋草 月にちなむ絵巻 塗り物香合
釜
蜻蛉(とんぼ)地紋 鐶付きの釜(かんつき) 菊水地紋 菊形釜 瓜形 笛釜
百佗(ひゃくだ)釜 尾垂れ釜(おだれ) 秋草 竹地紋 芦雁地紋 兎鐶付き
欠風炉(かきぶろ)→破れ
風 炉
鉄破れ
敷 き 瓦
古瀬戸
水 指
染付芋頭(いもかしら) 浮見堂(うきみどう) 葡萄棚 山水画
紅毛莨葉(オランダたばこのは)信楽鬼桶 萩 高取 丹波 唐津などの長耳
管耳(くだみみ) 笹耳 など 細水差し 種壺 信楽芋頭
茶 杓
銘の如何による
茶 椀
安南蜻蛉手(アンナントンボ) 古井戸 粉引き 刷毛目 蕎麦 柿の蔕(ヘタ)
斗斗屋(ととや) 釘彫伊羅保 紅葉呉器(ごき) 堅手蓑虫(みのむし) 楽
秋 の 銘
虫の声 日暮れ 菊の露 萩の宿 虫の声 秋の声 初雁 雁のたより 白露 野分
月影 初紅葉 月のしずく 深山地 旅の雁 初時雨 山地の菊 秋澄む
入り会いの鐘 虫喰い 秋の歌 蔦紅葉 深山路 秋の蝶 いがぐり 名月 夜寒
豊年満作 落ち葉籠 鹿笛 小春日和 寒露 霜降 秋澄む 龍田姫 秋時雨 銀杏落葉
名 残 の 茶
10月は茶の湯の歳末にあたる
いわゆる「名残の茶」の季節
名残の花など秋の名残の意味に響くが、実は、茶壺の茶の名残という含み
春につまれた新茶は、葉茶のままで、茶壺に詰められ夏を越して、初冬11月になって初めて使われる。
従って夏から秋にかけては、昨年の冬から使い始めてきた古茶を、続いて使っているので、
秋も深まり10月ともなれば、昨年のお茶の残りはほとんどわずかなものとなってきます。
前の年のお茶も残りすっくなくなって、深まってゆく秋の気配とともに、何となく心わびしいお茶の時説。
この時期に、「名残の茶」の名がある。名残の茶はすべて、「わび」の趣が一段と深く周落の時を迎えた
万象の姿を背景として、道具の取り合わせ、床の間の花にも、ことさら、ものの哀れが深くなる
冷気をおぼえる茶室では、風炉を客付けに、水指を遠ざけ、風炉の陰に、これが中置き。
中置は風炉を道具畳の真ん中に据え、敷板や敷瓦に風炉を据えることもあれば、
竹台子や長板の中央に風炉を置くこともある
水指も細い小ぶりの水指
風炉の火を客に近づけて、冬近い茶室の中で亭主の心遣いが示される。
風炉は大振りの鉄「前欠き風炉」これらの鉄風炉は「かきあげ」→風炉の中に丸く押した丸灰に
1センチあまりの間隔で灰をかき上げ筋を入れる。
鉄の一部を打ち砕いた「わび」の気を強調する破れ風炉も使われる
取り合わせの道具も、渋みやさびのついたものを使用する
6代覚々斉が信楽の水指に込めた心に通るであろう。
利休信楽という古風の水指に「三夕」(さんせき)と銘をつけておいた
新古今の三夕の歌の心をこの一壺にこめようとしたのである
1 見渡せば、花も紅葉もなかりけり
浦の苫屋の 秋の夕暮れ 藤原定家朝巨
2 心なき身にもあわれは知られけり (古今集の選者)
鴫(しぎ)立つ沢の秋の夕暮れ 西行法師
3 寂しさはその色としもなかりけり
槇(まき)立つ山の秋の夕暮れ 寂蓮法師(出家)
解説
1 見渡したところ、美の代表とされている花も紅葉も、すなわち美しくて趣のあるもの
といっては、何もないことだ。ただ止めどなく、寂しさの漂っているこの海辺のとま
ぶき小屋の建っている秋の夕暮れよ
苫屋→スゲ、かや、わらで屋根を葺いたのが、苫屋 ここは、もちろん漁師たちの粗
末な小屋をいっている
2 煩悩を絶っている世捨て人で、風情を解しないわたしにさえも、しみじみとした味わ
いが自ずから感じられることだ、シギが飛び立つ沢のこの秋の夕暮れ
3 この寂しさは特に一つの限られた色かたち故からというものではないことだ
常磐木のはえている山の秋の夕暮れの寂しさ。
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