銀杏
イチョウ・ギンナン
和名の由来については、葉の形をあひるの足に見立てた
また日本語ではイチョウの実を指して「ぎんなん」と呼ぶが、これは「銀杏」の
唐音読み「インチャウ・ぎん・あん」が、連声と呼ばれる現象によって転訛したものである。
英語ではmaidenhair treeともいう。これは「娘 (maiden) の毛の木」の意味で、
葉の形が女性の陰毛が生えた部分を前から見た形(葉柄は太ももの合わせ目)に似ているための名であるが、
「木の全体が女性の髪形に似ているため」「娘 (maiden) の毛の木」と美化した説明もなされる
雄株と雌株があり、実は雌株にのみになる。
「 金色の ちひさき鳥のかたちして
銀杏(いてふ)散るなり 夕日の岡に 」 与謝野晶子
大イチヨウが他の樹木と著しく違う点は、幹や枝から垂れ下がった「乳」とよばれる
突起があることで、それは乳銀杏とよばれ古代から霊力があり生命力を宿すものとして
崇められてきました。
古代の人たちは「イチョウ」を「ちち(乳)の木」とよび、乳が十分に出ない母親は
子供が健やかに育つよう、この木に祈った
「 ちちの実の 父の命(みこと) ははそ葉の 母の命(みこと)
おほろかに 心尽くして 思ふらむ
その子なれやも ますらをや 空しくあるべき
チチの実、ははそ葉 。
それはわが尊敬する父上、母上の名。
その「ちち」「はは」は、私を懸命に育てて下さいました。
そのような私はそんなに不甲斐ない子でしょうか。
いやいや、そんなことがあろうはずはありません。
ますらをたる者 日々空しくこの世をすごしてよいものでしょうか。
いやいや、そんなことが許されるはずもありません。
「 ますらをは 名をし立つべし 後の世に
聞き継ぐ人も 語り継ぐがね 」
巻19−4165 大伴家持
花は4月頃咲く。種子は9月頃成熟する、外種子は黄色で悪臭がある。
ぎんなんである。
母乳がでますようにという信仰の木でもあった。
だから、万葉の「ちち」はイチョウのことといわれる。
それが父の枕詞というのも・・・。
乳 イチョウの乳房
料理 イチョウ切り
銀杏 家紋