エゴノキ  
 
 
 
 
 
(ちさ) チサノキの略 エゴノキ(えごのき科)
  
    知左の花 咲ける盛りに愛(は)しきよし

 
          その妻の児と 朝さひに 笑み 

 
       笑まずも うち嘆き.....18 4106

 
  
知左(ちさ)の花  咲ける盛りに
愛(は)しきよし
その妻の子と  朝夕に  笑みみ笑まずも」
 
(知左=エゴノキ)  大伴家持  万葉集

 


  存在は、開花で突然知られる。木が白く変貌。
  「万葉集」に登場の 巻 11 

「壱師花灼熱」(いちしのはなのいちしろく)
  壱師は、巻 10 には「山雪の灼熱」の歌があり白花と見られ、

白井光太郎博士は
  これをエゴノキと同定した。古くは実をつぶし川に流して、魚をマヒさせ捕獲。
  果皮はサボニンを含み、泡たち洗濯にも使用。

 

路の辺の壱師の花のいちしろく人みな知りぬ我が恋妻は   万葉集

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


・・・世の人の 立つる言立(ことだて) ちさの花
咲ける(さか)りに はしきよし その妻の()と・・・<長歌>
               大伴家持(おほとものやかもち)
()()に 思へるわれを 山ぢさの
花にか君が 移ろひぬらむ

息の緒に思へる我れを山ぢさの花にか君がうつろひぬらむ

山ぢさの白露重みうらぶれて心も深く我が恋やまず

大汝少彦名の神代より言ひ継ぎけらく父母を見れば貴く妻子見れば.......(長歌)

 

 

 

 


  

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